「TABOO タブーを語る教育サミット」に代表の小川が登壇しました。
お知らせ
2023.09.05
不登校をはじめ、セクシュアリティ、働き方、キャリア、特別支援など、教育問題を取り巻くキーワードについて、闊達に語り合うトークイベントが2023年8月11日・12日の二日間、東京都目黒区で開催され、スダチ代表の小川が登壇いたしました。
このトークイベントは、産学からそれぞれの有識者が集まり、「教育にまつわるセンシティブなテーマ」に対して決してタブー視することなく、教育界の進む道を議論する場を作ろうと企画されました。
小川が登壇したのは、イベント二日目の8月12日午後から開催された「不登校×教育」のセッション。「学校教育を変える」をテーマにコンサルティングなどを行う起業家や「保護者と学校の関係」などについて取材活動を続けるフリーライターとともに、「不登校」に関する実情などについて議論を交わしました。
スダチの取り組みのご紹介
まず、「不登校に悩むお子さまを再登校に導くための事業内容」についてスダチの取り組みを詳しく紹介させていただきました。セッションテーマが「不登校×教育」であったこともあり、登壇した識者のお二人、さらに会場や配信で参加された方からスダチの取り組みに対しても貴重なご意見を多数いただきました。
はじめに不登校の原因と学校との関係について、「不登校の原因は“無気力”で、無気力の原因がゲームや生活習慣に起因しているものが多いのかな。だから、家庭にアプローチすることで再登校を実現できる。教員は学校サイドにある“無気力”の原因にアプローチすればいいのかな?」といった意見や、「いじめが原因の例は少ないとは・・びっくり!!」という声もあり「いじめ」が原因で不登校になる例が多いと思い込んでいる実態が明らかになりました。
スクールカウンセラーへの賛否
一方、不登校で悩む生徒さんとも関わることの多い「スクールカウンセラー」についても賛否さまざまな意見が寄せられ、自身の経験を披露しスクールカウンセラーの効果を伝える声もありました。
このほか、「スクールカウンセラーが本気の対話ができる人のひとりとして、選択肢になる必要がある」「傾聴するだけなら、他の大人でもできるので、スクールカウンセラーの専門性はなんなのかを突き詰めていくべき」「スクールカウンセラーを児童が利用することのハードルは高いのでは?」「スクールカウンセラーは生徒にとって第三者で話しやすいが、状況を学年の先生に知らされて、結局解決は先生任せなイメージがあります」など、スクールカウンセラー制度について、課題が多いと考えている声も多く寄せられていました。
さらに、「学校以外の学びに対する公的なサポートが少ないというのが課題の1つ」といった、スクールカウンセラーを含めた公的なサポートについて、社会全体で取り組むべき課題であることを指摘する声もありました。
人と関わることの大切さ
また「不登校と家族」との関係については、「不登校=親子で向き合うきっかけ。と思うのも良いかもしれませんね」という声があったほか、人との関わりの大切さの指摘もありました。
「不登校だけどいい大学行きたいから塾に通ってる子がいましたが、塾も不登校になりました。学校に行くこと、他人と関わることの大切さを痛感しています。」
さらに、不登校を機に親子の関係や、夫婦の関係を見直すことの重要性にも議論がおよびました。
「“自分自身の生きがい”と“子育て”を完全に一緒にせず分離しておくことが子育てで一番大事かもしれない。」「個人的な経験では、父親のこどもやお母さんへの関わりが、家庭環境の改善には重要かと思います」「お母さんがやりたいことをやる、やりたいことが出来る環境をつくってあげることの重要性を父親が理解する必要があると思う。」
スダチのサービスへ多様なお声をいただきました
一方、スダチの取り組みについては多くの肯定的なご意見を頂き非常に感謝しております。否定的な声も含めて、数々の貴重な意見をしっかりと受け止めて、今後のスダチの取り組みに生かしていきたいと考えています。
スダチの取り組みと教育現場との関わりに対する課題について考えるきっかけになる意見もいただきました。
「スダチの取り組みはとても貴重で、実際に助けられているお子さんや家庭があるのはとても勉強になりました。他方、学校の中から見える不登校問題の何割に触れるサービスなのかという疑問も湧きました。学校現場は中身も見ずに学校以外の選択肢を嫌いがちですが、その雰囲気から変えていきたいと思いました。」
またこのイベントの趣旨などに対して「共通の土台なく、不登校の話をタブーなしで語るのは、すごい刺激的ですね」「これがタブーじゃなくても、話せる場がもっとあればいいな」といった声や、視点の違うテーマへの要望として、「今回のセッションでは“今不登校になっている子・保護者たちをどうするか”に焦点が当たっていますが、“不登校を予め防ぐためにはどうするか”という部分についても聞きたいです」などといった声が寄せられるなど、このトークイベント企画の価値を肯定的に捉えて頂いた上で、今後さらに議論を進めていくための指針になるような意見もいただきました。
セッションは約2時間にわたりましたが、登壇者・参加者ともに、タブーをタブーとせずに課題としっかりと向き合う意識が高く、教育界の未来を考える真摯な姿が印象的でした。
主催者からも、イベントの終了後、「不登校に対して新しい視点を持つことができた」とのポジティブな反応があり、多くの関係者と意見を交わすことの重要性を実感しました。
プレスリリースはこちらからご覧いただけます。